受け継ぐ過去と楽しむ今、迎える時間

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施工金額 2,300万円(税込)
物件種別 マンション
リノベーション形態 持ち家をリノベーション
リノベーション内容 家全体,水まわり,居室・その他
居住人数 2人
家族構成 二人暮らし
築年数 29年
エリア 首都圏
面積 53.00㎡
施工期間 4ヵ月
構造 RC造

間取り

Before個室化した間取り

After回遊する動線へ

代官山の街の一角にある、50㎡の住まい。無垢材の建具や、浴室・洗面・トイレを天然石で一続きに仕上げた在来浴室など、細部まで贅沢につくり込まれた改修前のお住まい。

しかし、時間を重ねることで、その上質な設えは少しずつ現在の暮らしとのずれを生んでいた。経年した水廻りは漏水のリスクを抱え、閉ざされたキッチンは二人で料理をするには狭い。45度に振れた間取りでは、最も光を享受できる窓際が収納に占められていた。

整然と暮らせる一方で、空間は細かく分かれ、人の気配や行為がつながりにくい。60代を迎えたご夫婦と猫が、これからの時間を心地よく重ねていくために、既存の価値を受け継ぎながら、住まいのあり方を再構成することから計画は始まった。

この住まいで大切にされているのは「料理」と「もてなし」だ。沖永良部島出身の住まい手は、人とのつながりを何より大切にし、近くで営むセレクトショップを訪れる人には、飲食店でもないのに手作りの焼き菓子を振る舞う。工事に携わる私たちにも、毎回欠かすことなく手料理を用意してくださった。その人柄を、住まいの中心に据えたいと考えた。閉ざされていたキッチンの壁を取り払い、キッチン、ダイニング、ソファが緩やかにつながる、料理をしながら人と時間を分かち合える場所をつくった。

また、住まい手の強い希望から、仏壇を空間の中心に置いた。リビングやキッチンから自然に目に入る場所にすることで、亡き人を偲ぶ行為を特別なものにせず、日々の暮らしの中に静かに重ねられるようにした。過去の記憶を遠ざけるのではなく、今を生きる時間の中に受け入れる。それもまた、豊かに暮らすということだと考えた。

三面の窓から差し込む光を最大限に享受できるよう、間取りをひとつながりに再編。窓へ向かう新たな動線に沿って必要な機能を配置し、建物の奥へ進むほどプライバシーが高まる構成とした。機能を隠すことから、暮らしそのものを見せることへ。既存の美しさを消すのではなく、人の営みが重なっていく余白へと住まいを変えた。

⼿掛けたリノベーション会社

所在地 〒213-0001 神奈川県川崎市高津区溝口2-15-1
対応エリア 東京都・神奈川県
連絡先 044-829-3324

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