リノベーションコラム

構造を知ろう!(マンション編)

2018.10.04
  • 購入
  • 持ち家 性能
  • 購入 性能
  • 持ち家
main_point_detail

2つのマンション構造

耐震同様、有資格者ではない限り全てを理解するのは難しい。柱や梁が耐力(いわゆる建物を支えているということ)を出しているため自由に間取りが変えられるのが『ラーメン構造』(ドイツ語の額縁を意味する「Rahmen」が由来)、それに対し、壁と天井と床で建物を支えているため間取りに制約が出てくるのが『壁式構造』。この2つの構造を覚えておくだけでも、リノベーション前提の物件を探すときにも大変役立つ。スケルトン(内装全解体)にすれば自由に間取りが変えられると思われがちだが、実はそうではない。「壊せない壁」というものがあり、この「壊せない壁」の有無を事前に把握することで設計プランも考えやすくなる。順調に物件を購入し、プランニングをして、解体中に壊せない壁が出てきてしまうと、プラン変更を余儀なくされる。工事費や工程にも影響を及ぼし、引渡しも先延ばしになる可能性もあるため、引っ越しなどにも影響が出る可能性があるので、事前に把握したいところではある。

『ラーメン構造』と『壁式構造』のメリット・デメリット

「壊せない壁」が多くある『壁式構造』の方が自由度が低いためデメリットが多いように感じるが、その「壊せない壁」のおかげで防音性や遮音性・耐震性に優れ、また柱や梁の出っ張りが少ないため、スッキリとした空間になるというメリットもあるのである。『ラーメン構造』については、自由な間取りが作りやすいが、柱や梁の出っ張りがあるため空間が狭く感じたり、横揺れに弱いなどのデメリットもある。どちらも一長一短はあるものの、耐震基準同様に事前に物件の特性を把握しておくことが後のトラブル回避にもなるため、可能な範囲で管理規約や竣工図面(建築時の図面)を確認したいところではある。全てがこの通りではないが、5階建て以上のマンションであれば、『ラーメン構造』、4階以下の低層マンションであれば『壁式構造』の可能性もあると覚えておくと良い。

一般社団法人リノベーション協議会

ページの先頭へ戻る

OFFICIAL ACCOUNT

  • facebook
  • Twetter