リノベーションコラム

インスペクション(建物検査)の重要性

2018.10.15
  • 持ち家 性能
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宅建業法改正に伴うインスペクションの広がり

2018年4月1日に宅地建物取引業法が一部改正され、不動産事業者は中古住宅の取引時に売主と買主に「インスペクション(建物検査)」の説明をすることが義務付けられ、契約書類等にも記載することが必要となった。
最近になり、この「インスペクション」という言葉を耳にすることが多くなったと感じる方が増えたはずだ。住宅に精通した「ホームインスペクター(住宅診断士)」(正確には、指定講習を受けた建築士等の「既存住宅状況調査技術者」)が第三者的な立場で、様々な劣化状況や、血管の有無、改修すべき箇所などを調査し報告する制度である。
改修にかかる概算のコストやアドバイスをしてくれるという、中古住宅を売る方も買う方にも心強い存在である。マンション・戸建て問わず、不具合を見極めるプロフェッショナルで、いわば『住宅の医者』である。

売り側と買い側の建物検査メリット

売る側としては、事前に不具合が見つけられるため、引渡し後に「実は雨漏りしていた」「シロアリ被害があった」などのトラブルを未然に回避できることもある、買う側としては事前に現在の中古住宅の状態を把握しておくことで、解体後に見つかった不具合に対処する追加工事費用の大幅なブレも軽減できる可能性がある。

事前に建物の現況を知るメリット

マンションに比べ、木造住宅は基礎や土台、躯体部分、屋根裏や床下の様子、耐震補強箇所、断熱状態など確認する箇所が多く安易に判断できないため、インスペクターの存在はありがたい。
とはいえ見えない部分は実際に解体をしてみないとわからないところが多々あるため、住宅ローンを組む際には、予備費は多めに見ておき、想定通り工事が出来そうであれば、使わなかった予備費は、庭の整備などの外構やトイレやユニットバスなどの設備のアップグレードなどに充填しても良い。
予算が合わず全てを是正することができなくても、いつまでもつのか、そのタイミングで是正すべき時期がわかれば、住んだ後でも計画が立てやすい。

インスペクション費用

一般的に検査費用は3~8万円とばらつきがあり、多少の追加料金でオプションで詳細の検査をしてる検査事業者もいるので、必要に応じて依頼されるのが良い。
多少の検査費用は掛かるが「安心」を手に入れられ、後々に誰かへ引き継ぐ際の「担保」にもなるのだから、惜しまずにインスペクション依頼することを強くお勧めする。

一般社団法人リノベーション協議会

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