中古住宅を買ってリノベーションするか、新築を建てるか迷う人も多い。住宅メーカーが建てる高性能な省エネ住宅に魅力を感じている方も多い。高性能な省エネ住宅にしたい場合、中古住宅の状態によってはリノベーションでも可能だ。
大まかな流れとしては、購入予定の中古住宅を高性能な省エネ住宅にできるかどうか、工務店や設計事務所など工事を依頼したい会社に確認するのが第一歩となる。可能かどうかは、プロが土地や中古住宅の状態などを見れば、だいたいわかる。この時点で無理と判断されたら、別の中古住宅を探した方が良い。中古住宅購入後に確認してみたら無理だと言われる場合もあるので、必ず工事会社が「この中古住宅なら高性能な省エネ住宅にできる」と判断した中古住宅を購入する必要がある。購入したら、具体的な設計プランを工務店や設計事務所と話し合い、納得のいく設計プランができたら、工事スタートとなる。
高性能な省エネ住宅にする場合、一般的には再利用できる部分以外は解体する。基礎と使える柱以外を解体しなきゃいけない建物もあれば、中古住宅の状態によってはそれら以外も再利用できる場合もある。
リノベーションで高断熱高気密を確保するには、既存の断熱材を新しい断熱材に入れ替えたり、既存の断熱材の状態が良ければ更に外側に断熱材を外張りするなどが一般的だが、昔と比べて断熱材自体の性能も高いので、最新の断熱材にするだけで高断熱な家にすることも可能だ。特に既存の建物に断熱材自体が存在しない場合、最新の断熱材を入れるだけでかなり変わるだろう。
高気密な家にするためには、気密シートや気密テープなどで隙間なく施工しなければならない。気密性とは、どれだけ隙間のない家かどうかである。中古住宅の場合は気密性の低い家がほとんどなので、断熱改修とともに行うのが基本となる。
昔と今では窓や玄関ドアの性能が大きく異なり、新しいものに交換するのが基本だ。窓の大きさや、とりつける位置なども変わる可能性も高い。
高性能な省エネ住宅は、空気の入れ替えは熱交換換気装置と呼ばれる機械を取り付けることも多い。この機械は、フィルター交換やメンテナンスが必要となる。その他、希望によって太陽光発電システムや蓄電池、HEMSなど取り付けられるが、これらもメンテナンスが必要となるので、打ち合わせ時に確認しておくと良い。
省エネ住宅にする場合、新築よりリノベーションの方が補助金制度が豊富な都道府県、市区町村もあるので、打ち合わせ時に聞いてみたり、自分で調べてみると良いだろう。
省エネ住宅は、光熱費などのランニングコストが低いことが魅力の1つ。だが高性能であればあるほど工事費用もプラスになるので、どれくらいの性能を目指すかは予算を伝えた上で工事会社と話し合う必要がある。
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