リノベーションと聞くとキッチンや水回りを想像しがちですが、エアコンもリノベーションできる重要なポイントです。エアコンは壁に取りつけるものばかりではありませんし、近代のエアコンは空調だけでなく、デザイン性も高くなってきています。
リノベーションによってエアコンを増設・移設することで、夏や冬に利用しづらい部屋がなくなり、生活環境がより快適なものに変わります。特に壁掛け型のエアコンから、天井埋め込み型や壁埋め込み型のエアコンに変えた場合は、エアコン本体が見えなくなるため空間が広く感じられるようになります。また、室内のデザイン性も高まるため、客室などでは重宝するでしょう。
他にも壁掛け型のエアコンでは上部にホコリがたまってしまうため、定期的に掃除をする必要がありました。しかし、リノベーションによって埋め込み型に変わると、ホコリがたまる場所がなくなるので、掃除する手間が軽減されます。このように空調のリノベーションには複数の効果が期待できます。
エアコンのリノベーションで実際に採用されたアイデアや施工事例を見ていきましょう。リノベーションの方法や選択肢を知っておくことで、リノベーションをする際の比較検討が容易になります。
エアコンを増設するリノベーションにおいて、室内機と室外機が一対になるシングルタイプではなく、複数の室内機に対して室外機が1台になるマルチタイプを採用した施工事例です。
すべての排気が室外機1台にまとめられるため、複数の室外機によって外観を損ねることがありません。また室内機の種類は壁掛け型に限定されるわけではないので、それぞれの部屋に合ったエアコンが設置できます。
リビングの壁掛け型エアコンを天井埋め込み型エアコンにリノベーションし、天井空間に解放感をプラスした施工事例です。壁掛け型エアコンの圧迫感がなくなったことで、空間が広くなったと感じられるようになりました。
また壁掛け型が一方向からしか風を送れなかったのに対して、埋め込み型は上部から複数の方向に風を送れるため、空調能力も向上しています。冷房暖房を効率的に行えることで電気代の節約にもつながります。
天井埋め込み型エアコンを和室に設置する際に、天井材の木目に合わせた化粧パネルを使用した施工事例です。白い化粧パネルでは目立ってしまうエアコンも、周りの色と同調させることで部屋の雰囲気を壊すことなく設置できます。
エアコンのリノベーションをする際には、いくつかの注意点を意識しておかなければいけません。あとから後悔する可能性のある部分なので、事前に押さえておきましょう。
リノベーションによってエアコンを設置する場所は、あらゆる状況を考えて決めることが大切です。特に季節の変化でエアコンの必要性が変わる場合が多いので、十分な余裕がある場合を除いて使用頻度の低い部屋に高機能な空調を入れてしまわないように注意が必要です。
埋め込み型のエアコンは、まったく手入れしなくてよいというわけではありません。例えば、空気を取り組む吸い込み口は定期的に掃除をする必要がありますが、吸い込み口が掃除機ですら届かないとなれば、本末転倒の結果になってしまいます。事前にメンテナンスや手入れの頻度と方法を確認しておきましょう。
マンションの多くは、耐久性を確保するため壁に穴を開けるコア抜きを禁止しています。この点を確認しないままリノベーションを進めてしまうと、トラブルに発展することが考えられます。マンションにお住まいの場合は、事前に規約を確認しておきましょう。
エアコンのリノベーションでは、空間を意識したものや見た目を意識したものなど、インテリア面での効果が多く提案されています。ただし、実際にリノベーションをするときは空調能力にも注目しておくと安心です。空調能力とデザイン性、そしてメンテナンスのしやすさを踏まえて、理想的なリノベーションを実現しましょう。
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