リノベーションコラム

縁側のリノベーションでできることや費用を紹介

2018.08.14
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日本の古き良き原風景である縁側の人気が高まってきています。縁側は暮らしを豊かにする知恵と要素がたくさん詰まっていて、現代の住宅にこそ取り入れたい空間です。家のリノベーションを検討中であれば、生活スタイルや趣向に合った「縁側のある暮らし」をおすすめします。今回は縁側の魅力やリノベーション方法、必要な費用をまとめました。ぜひ参考にしてください。

そもそも縁側は何のためにある?

縁側は日本に古くから伝わる和風家屋の構造で、家の縁に作られた板張りの通路のことです。縁側には家の外側の軒下にある「濡れ縁」と、雨戸などの内側にある「くれ縁」の2つのタイプがあります。「濡れ縁」は、家の中にいながら外に広がる自然を満喫でき、開放的な空間を演出してくれます。「くれ縁」は、縁側の戸を開け閉めすることができるので、天候などによって調整できるという特徴があります。

省エネ効果や開放感も!縁側の魅力

昔は部屋と部屋をつなぐ廊下の役割だけでなく、縁側を使って庭に出入りしたり、近所の人たちが縁側から訪ねてきたりと、玄関のような役割もありました。風がよく通り、家の土台を雨から守ることもできます。また、直射日光が部屋に入るのを防いでくれるため夏は涼しく、反対に、冬になると太陽が低くなるため室内に陽だまりができ、暖かく過ごすことができます。エアコンがない時代も、縁側があることで1年を快適に過ごすことができたのです。エアコンのある生活が浸透している現代では省エネ効果が期待でき、冷暖房費の節約にもなります。

また、家にいながら自然を感じられ、庭を眺めながらお茶やお酒を嗜んだり、家族や友達との団らんを楽しんだり、子供が遊ぶこともできます。くつろぎの場や憩いの場として活用できる縁側は、雪見障子などを取り入れれば日本文化に親しむ場にもなり、さまざまな使い方があります。縁側は暮らしをよりいっそう豊かにしてくれることでしょう。

縁側はどのようなリノベーションができる?

縁側のリノベーションには、すでにある縁側をそのまま利用して改装する、新しく縁側を増築する、部屋の一部分を改築して縁側を作るといった工法があります。既存の縁側を利用する場合は、古い床板を張り替える、ガラス戸からサッシに取り替えて気密性を高める、床暖房や複層ガラスにして断熱改修するといった方法があります。新しく縁側をつける場合は、全面テラス戸を設ける、塗装を北欧・和モダン・フレンチスタイルにするなどバリエーションが豊富です。

古民家リノベーションも人気があります。元々あるレトロな縁側とおしゃれなインテリアを合わせて、和洋をミックスした雰囲気を演出するのも良いでしょう。また、国の登録有形文化財に指定されている日本家屋を利用した縁側カフェも注目を集めているので、模倣するのもおすすめです。

きちんとした形の縁側を作るとなるとある程度広い土地が必要になりますが、マンションでも「縁側風」にリノベーションすることは可能です。例えば土間とフローリングに段差をつけ、縁側のようなスペースを作って楽しむ方法があります。

縁側は現代のモダンな建築にもよく合い、生活スタイルや用途、趣向に合わせることで理想の暮らしを実現することができます。「開放感あふれる空間にして陽射しや風を満喫したい」「子供のプレイルームとしても使いたい」など、まずはどんな縁側にしたいか、どんな使い方をしたいかを考えてみましょう。

縁側のリノベーション費用

縁側の工事費用の相場はどのぐらいでしょうか?縁側の床板を張り替える場合、素材によって費用が大きく変わります。フローリングは比較的安く、無垢材は高くなり、3間半(約6.4m)の長さの縁側なら7万円から20万円程度の費用が必要になります。

新しく縁側を増築する場合、窓と壁もつける工事では100万円程度、部屋の一部分を改築して縁側を作る場合でも90万円程度かかります。建物の構造や状況、増築する面積によっても価格は異なります。わからないことは業者に相談し、きちんと見積もりを出してもらい、納得した上でリノベーションを進めましょう。

まとめ

縁側は日本の四季に適した構造で省エネ効果があるだけでなく、心や暮らしにゆとりをもたらしてくれます。建築士や専門家に相談しながら、生活スタイルや家族の変化などに合わせてリノベーションし、理想の縁側を手に入れてみてはいかがでしょうか。

一般社団法人リノベーション協議会

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