階段が暮らしに与える影響は少なくありません。階段をリノベーションするのであれば、どのような事例があるのかを見ておくとよいでしょう。これまでとは違った見え方や考え方を知ることで、よりよい選択肢が見えてくるはずです。
上下の空間を繋ぐ階段は、吹き抜けの階段や直階段など、形状ひとつで部屋の印象がガラリと変わったり、接している廊下や内装の雰囲気に影響を与えたりする重要な存在です。2階に洗濯を干す家庭では生活動線の一部になることも考えられます。
また、階段の位置によっては「家族間のコミュニケーション」や「家族間のプライバシー性」にも影響するため、リビングを通るのか通らないのかなども気になるところです。
階段をリノベーションした施工事例をいくつか紹介します。階段がどのように機能するのかを知ることで、理想とする仕上がりに近づけられるでしょう。施工事例をそのままマネするのもよいですし、独自の工夫を凝らすのもおすすめです。ぜひ参考にしてみてください。
階段下の空間に本棚や机、収納などを作り、本来はデッドスペースとなる場所を有効利用している施工事例です。階段下の空間は何を置いてもよく、自由度が高い部分なので住宅や人、目的に合わせて使うことができます。
階段をスケルトンに変えることで部屋全体に光が届きやすくなり、明るさが確保されます。階段の向こう側が見えている状態であるため、解放感もあり、風の通りもよくなることから空気の淀みも改善します。
階段の途中の壁を開口し、光を取り入れる窓を設けた施工事例です。階段の明るさが確保されるだけでなく、リビングにまで光が届くようになることで、家全体が明るい雰囲気にな変化します。
階段は事故が起こりやすい場所であるため、デザイン性もさることながら安全性を高めることを第一に考えなければいけません。どれだけオシャレに変えられたとしても、常に危険と隣り合わせになってしまうようでは、よいリノベーションができたとはいえないでしょう。そこで階段をリノベーションするときのポイントについて紹介します。
階段は緩やかな勾配ほど安全に上り下りができます。しかし、リノベーションで緩やかにしようとする場合は、床材の奥行きとの兼ね合いも考えなければいけません。勾配を緩やかにしようとして段数を増やすと、必然的に床材の奥行きは狭くなります。
奥行きの狭い床材は足を踏み外す原因になってしまいかねないため、リノベーションが裏目に出てしまう可能性があります。
階段のリフォームでは勾配を緩やかにするだけでなく、床材の奥行きや階段のスペースを広げることなども含めて、総合的に安全性を考えることが重要です。
階段の手すりはなるべく両側に取り付け、子どもでも手が届くようにしておくのが好ましいでしょう。階段を踏み外したときに捕まりやすいように、手すりの形状は丸型で階段の途中で途切れないようにしておくと安全です。
滑り止めの溝やゴムを取り付けるなど、滑落してしまうリスクを減らすことが大切です。床の素材を、木製からコルクやカーペットといった滑りづらいものに変えることも、効果的に安全性を高める方法です。
階段の明かりが少ないと段差が見えづらくなり、踏み外してしまう危険性があります。電球を取り替えやすい位置に設置することで常に明るさを維持できるようにしたり、夕方でも光が取り入れられるような構造にしたりと、視覚的な安全性を確保することも大切です。
階段のリノベーションは、部屋の雰囲気や家の雰囲気を変える重要な選択です。ただオシャレにすればよいわけではなく、十分な安全性も確保しなければいけません。もしも階段のリノベーションを考えている方は、今回紹介した施工事例などを参考にして、住宅に適した階段に修繕しましょう。
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