リノベーションコラム

減築リノベーションとは?メリットや注意点も紹介

2018.08.16
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使わなくなった部屋を減らすリノベーションのことを減築と言います。長く住んできた家の一部を減築するイメージは浮かべづらく、二の足を踏んでしまいがちです。そこで、ここでは減築リノベーションのメリットと注意点について紹介します。

減築リノベーションとはどんなもの?

「子供が独立して、使わない部屋ができた」「年齢とともに階段の上り下りがなくなり、2階へ行くことがなくなった」などといった場合、減築リノベーションがおすすめです。減築リノベーションは建物の床面積を減らすリノベーションのことで、床面積を減らさず、2つの部屋を1つの部屋にまとめるような施工は減築に該当しません。2階建てから平屋にする場合や、2階の一部を削って吹き抜けにする、といった施工が減築にあたります。

今は使っていない部屋でもまた使うかもしれない、と考えたり、お金を払ってわざわざ家を小さくすることに抵抗感があったりするため、床面積を減らして家を小さくするリノベーションは考えたことがない、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

減築リノベーションのメリット

減築リノベーションの一番のメリットは、固定資産税が安くなることでしょう。固定資産税は床面積に応じてかかる税金であるため、減築によって節税効果が得られます。また、住宅の維持費・修繕費も削減できる可能性があります。どんなに大切にしていても、住宅は年を追うごとに傷み、劣化します。そのため、外壁の塗装や屋内の修繕など、メンテナンスは避けられません。広くて大きい住宅よりも、小さい家の方がこうしたメンテナンスにかかる費用が安く済む場合が多いのです。

また、減築によって部屋数が少なくなれば、普段の冷暖房や照明にかかる光熱費が安くなります。他にも、隣家との間隔が狭かったり高い建物があったりして、日当たりや風通しが悪い住宅では、減築して改善が望めるケースもあります。

それ以外にも、掃除の負担が軽くなることがメリットとして挙げられます。普段使わない部屋であったとしても、定期的に掃除は必要です。減築によって部屋をなくしてしまうことで、掃除や管理の手間はなくなります。

そして、減築リノベーションをすれば、利便性や機能性を高めるための工事費用も安く済む場合があります。例えば、2階を取り壊して平屋にした場合、床面積が減るだけでなく、壁の面積も減少します。そのため壁紙の張り替えや、外壁塗装の費用などが軽減されるのです。耐震性や耐火性などを向上させる工事も、減築と同時に行ってしまった方がトータルの費用は安く済むため、検討してもよいかもしれません。

このように減築リノベーションによって生活がコンパクトになることで、様々なメリットが得られます。

減築リノベーションの注意点

減築リノベーションは、その性質からいくつかの注意点があります。まず、減築リノベーションでは数百万単位のお金がかかるため、年数万円の経済効果が得られるとしても、最終的に工事費用を回収するまでに年月がかかります。また、減築しても、1部屋を広く取ったケースでは、冷暖房費がリノベーション前とほとんど変わらない、ということも考えられます。リノベーションによる費用対効果を過度に期待しすぎないようにしましょう。

また、減築によって収納面積が減ることが予想されます。減築を予定している部分の家具の処理や、収納されているものを処分したり別の場所へ収納したりする必要があるので、事前に確認しておきましょう。

キッチンなどが2階にある住宅を平屋にする場合、1階へ移動させる工事が必要になるので、住宅の構造によっては費用が高くなるおそれもあります。そして、一度減築をしてしまうと元に戻すには再び高いコストがかかるため、後悔のないよう慎重に進めましょう。

まとめ

減築にはメリットが多々あります。まずは減築を行った場合の生活を想像することから始めましょう。そして、今の家に現状のまま住み続けるか、コンパクトな家にリノベーションするか、将来を見据えてじっくり考えてみてください。

一般社団法人リノベーション協議会

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