リノベーションを行って、施工後費用が高くなってしまったり、仕上がりが想定と違ったりというトラブルが起きることがあります。リノベーションは手間も時間もかかりますし、その後の生活にも影響します。今回はよくあるトラブルと、トラブルに遭わないようにするにはどうしたらよいかを解説します。
リノベーションを業者に見積もりを頼むと、「希望の工事を行ったらどれくらいの費用がかかりますよ」という、金額の目安を教えてくれます。しかし、実際に工事が終わってみると、当初の見積金額よりも実際の請求金額が大幅に上がってしまっている、というトラブルが発生することがあります。
主な原因としてあげられるのが追加作業の発生や、作業中の素材やデザインの変更です。
リノベーションに取り掛かると、実際は見積もり時にはわからなかった配管の老朽化などがわかる場合があります。追加の作業が発生した場合は、都度のその見積もりを出してもらうだけではなく、他の作業も含めた合計金額がどれくらいになるのかを必ず再確認するようにしましょう。追加作業ごとの金額はそれほど多くなくとも、いくつも作業の追加を依頼することで、最終的な請求金額が大きくなってしまうことがあります。
また、作業過程で資材やデザインなどを変更した場合も必ず見積もりを出し直してもらいましょう。「少し高くなる」「タイル1枚の単価が〇円上がる」といった情報だけで判断して依頼をしてしまうと、予算を大幅に超えた金額になってしまう場合があります。
作業する業者に任せっぱなしにせず、金額の変動がある際は全体見積もりを再提出してもらうなど、その都度細かく記録に残すようにしましょう。
リノベーションで発生するトラブルは費用に関するトラブルだけではありません。工事にまつわるトラブルにはいくつかの種類があります。
マンション住戸などは、規約でリノベーションが不可能な場合があります。管理規約、また別紙の書類があればそちらもきちんと確認し、リノベーションが可能かどうか、しっかりと確認しましょう。よく確認せずに取り掛かってトラブルになる場合があります。
近隣住民からは、工事の騒音に関するクレームが発生することがあります。リノベーションを行う業者が近隣に作業内容を説明したり、挨拶に行くことも多いのですが、音が出る工事などでは、小さなお子さんのいらっしゃる近隣住民の方に事前にご挨拶に行くなど、周辺への配慮をするようにしましょう。
想定していた仕上がりと異なって仕上がってしまう、というトラブルがあります。
業者との打ち合わせで、作業内容などに関して情報を共有していないことが原因の一つです。作業一式、などと書かれた見積もりで作業内容をしっかりと確認せずに依頼してしまうと「思っていたものと違った」という仕上がりになりかねません。必ず一連の作業内容を説明してもらい、必要な追加作業があれば依頼するようにしましょう。
建物の外部のリノベーションでは、天候が悪いと工事が行えないので期間が延びるということがあります。生活にも影響が出るので、工期に関して、予定よりも伸びる可能性があるかどうかなどを把握しておきましょう。
物件の規約の確認や、周辺への配慮など、自身が注意すべき問題もありますが、何よりも重要なのは、担当者としっかりとコミュニケーションをとるということです。
コミュニケーションが円滑な会社かどうかは、業者選びのポイントでもあります。担当者が細かな報告をしてくれる、しっかりと相談に乗ってもらえる、予算や工事内容に関して悩んだ際に的確なアドバイスをしてくれる、といった業者はトラブルも少なく、工事の満足度も高くなります。自身の環境や不安がしっかりと伝えられていれば、物件の規約の注意点や周辺への気の使い方にもアドバイスがもらえるでしょう。
一方的にイメージを伝えて出てきた見積金額だけで比較する、簡単な打ち合わせだけであとは任せっぱなし、といったリノベーションの進め方は失敗やトラブルの原因となります。まずは担当者としっかりと話し合うところから始めましょう。
また、リノベーション工事は何日間かかかることがほとんどです。できれば、1日の工事が終わった時点で、進捗具合や工事の様子を自分の目で確認しましょう。もし間違いに気づいても、早く見つかればやり直せることもあります。
リノベーションで起こるトラブルとトラブルを避ける方法をご紹介しました。リノベーションのトラブルは依頼する業者とうまく連携が取れていれば回避することができるトラブルが多いものです。また、業者に任せっきりにするのではなく、依頼する側も随時確認するなど、自分がしっかりとかかわることが大切です。
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