リノベーションして民泊を始める方が増えている。
民泊に関するいろいろな情報がインターネット上で入手できるが、ここでは主に不動産購入に関する情報をお伝えする。
まず民泊を運営して良い地域なのか、確認する必要がある。
建築基準法では用途地域が決められている。用途地域とは、建築できる建物の種類、用途の制限を定めたルールだ。用途地域は大きく分けて「住居系」「商業系」「工業系」の3つがあり、さらに12種類に分類される。
旅館業法に基づいた民泊を運営する場合は、準住居地域、第2種住居地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域だが、場合によっては第1種住居地域も可能になる。地域によっては小中学校の100メートル以内は禁止の場合もあり、詳しい情報は民泊に関する専門家に相談した方が良い。民泊用の不動産を購入する場合は、販売資料に必ず用途地域が記載されているので確認する必要がある。
ただしホームステイ型(稼働日数180日以下)で運営する場合は、住宅が建てられる地域なら可能だ。ホームステイ型で運営するのか、無人で運営するのか、180日以上稼働させる予定なのか等、運営方針をまず決めておく必要もある。
用途地域がクリアになり、立地条件も良い、この場所なら民泊を運営できるから購入しようと判断するのはまだ早い。肝心の建物が違法建築だった場合、そのままの状態では運営はできない。
よくあるケースは、増築された建物だ。また、築年数の古い建物も注意が必要だ。建てられた時は法に反していなくても、現在の建築基準法に反している場合もある。その他、区画整理で新たに建物を建てる場合は基礎の位置を変更しなければならない場所もある。
違法建築の場合は、リノベーションで現在の建築基準法に対応した建物にすれば良い。ただし物件の状態によっては大規模な工事が必要となり、その分費用がかさむ。場合によっては建て替えしなければならないので、物件購入時は注意する必要がある。違法建築でなければ、リノベーション費用は安くおさえられる。違法建築であれば、リノベーション費用は高くなると覚えておこう。
中古物件を購入してリノベーションし、民泊を運営する場合は、リノベーションに向いてる物件を購入した方が良い。戸建ての場合、新耐震基準に適合し、省エネ基準にも適合した建物は築年数が浅く購入代は高いが、リノベーション費用が安くすむだろう。古民家を購入し民泊をしたい場合は、古民家の状態によってリノベーション費用がかわる。
参考記事
古民家をリノベーション!
https://portal.renovation.or.jp/point/925.html
マンションの場合は、物件の状態だけでは判断しない方が良い。そもそもマンションは、住むための建物なので民泊を禁止しているマンションも多い。必ず管理会社に民泊を運営して良いかどうか確認する必要がある。
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